~夏休みの自由研究の課題を発表~トルコの英字紙3紙を読み比べてみよう
- 2014/08/29
- 22:38

いつもはこのブログではかなり懇切に中東に関するメディアの紹介や新聞記事の内容を解説していると思うが、今日は忙しいし、せっかくトルコにいるのでいろいろやることがある。なので今回は媒体と記事のタイトルだけ。ちょうど夏休みの自由研究を駆け込みでやる時期なので、頑張ってみる人は自分で読み進んでください。ちょうど滞在中の8月28日には、先日の大統領選挙の結果を受け、エルドアン首相が大統領に就任した。代わりに...
パトリック・シールの死
- 2014/05/16
- 04:00

あんまり時間がたたないうちに書いておこう。4月11日に、イギリスの著名な中東ジャーナリストのパトリック・シールが亡くなった。1930年生まれで、享年83歳。代表作はAsad: The Struggle for the Middle East, 1988.今のシリアのバッシャール・アサド大統領の父親、ハーフィズ・アサド前大統領の評伝で、シリア現代政治史の一級資料とされる。この本自体はいわゆる学術書の体裁は取っていないが、どんな研究書でも必ず言及・引用さ...
【海外の新聞を読んでみる】オバマの言葉と行動
- 2014/05/08
- 23:41
ワシントン・ポスト紙のデービッド・イグナチウスのコラムが、分かりやすく面白かったのでメモしておく。David Ignatius, "Obama tends to create his own foreign policy headaches," The Washington Post, May 7, 2014.オバマの来日(アジア歴訪)の評価には諸説あったし、実際に各国の会談で何が話し合われたかとか、それが今後の国際政治にどのような影響を与えていくかについては、その場にいた人にしか分からないし、時間が...
【海外の新聞を読んでみる】ヘーゲル国防長官訪日を世界はこう見る
- 2014/04/06
- 23:59
米国のヘーゲル国防長官が4月4日に来日し、昨日(4月5日)夕方には安倍首相と会談した。国際的にはかなり注目されている訪日なのだけれども、肝心の日本での報道は、全部見たわけではないけれども、低調。例えば毎日は、「安倍首相:アジア重視堅持歓迎 米国防長官に」『毎日新聞』2014年04月06日東京朝刊 この記事では、首相側から「中国の海洋進出や北朝鮮の核・ミサイル開発などを念頭に『米国がアジア太平洋重視政策(リバ...
ウクライナ問題(5)イラン核開発交渉への影響は?
- 2014/03/17
- 06:17
ウクライナ危機に注目が集まった先月20日頃以降から、中東への関心が低下した気がする。国際的な外交の主要課題が中東から域外に移ったことが、中東の諸問題にどう影響するのだろうか。あるいはウクライナをめぐる米露対立は中東の諸問題にどう影響を与えるのだろうか。 3月16日にはクリミアでロシア編入を求める住民投票が強行された。国連安保理では米欧がこれを認めないとする決議案を出して当然ロシアの拒否権で否決。週明...
ウクライナ問題(4)法律と地政学の間
- 2014/03/14
- 01:59
ウクライナ問題でいろいろ斜め読み。 ウクライナ問題は、現代思想の課題として興味深い。 日本では「現代思想」というと、ほとんどいったこともないフランスのなにやら小難しい思想家のテキストをこねくり回して意味不明の論文を書くことだと勘違いされてしまって、その結果、大学の語学の先生の飯のタネ以外にはならなくなってしまったが、本当の現代思想はフクヤマとかハンチントンとかだと思う。 少なくとも数十年たってか...