チュニジアの風景(10)前菜はハリッサ
- 2015/04/30
- 07:00

チュニジアで飲む(その2)どこのレストランでも飲み屋でも、前菜というとこのハリッサという赤いディップみたいな前菜が出てくる。唐辛子が効いている。辛さは店によってまちまち。たいていは上にツナが載っている。オリーブの実が添えられていたり、オリーブ・オイルに浸してあったりする。高級レストランの前菜にもやはりハリッサがちょびっと(スィーディー・ブーサイードの「アブー・ザッルーク」)。前菜によく添えられてい...
チュニジアの風景(9)酒が飲めるぞ
- 2015/04/29
- 07:00
チュニジアの風景(8)色鮮やかな扉
- 2015/04/28
- 07:00
チュニジアの風景(7)雨に打たれるイブン・ハルドゥーン像
- 2015/04/27
- 07:00

イブン・ハルドゥーン像について書きかけて、『歴史序説』日本語訳が文庫でまで絶版(なんのための文庫なんだろう)と知って絶望してしまったが、気を取り直してチュニジア報告。ブルギバ広場のイブン・ハルドゥーン像。ちょっと別のアングルで見てみましょう。正面から、少し引いたところから。ん?有刺鉄線が写っていますね。実は、ここのところ、ブルギバ広場のイブン・ハルドゥーン像は、こうして有刺鉄線で囲まれてしまってい...
チュニジアの風景(6)イブン・ハルドゥーン像
- 2015/04/26
- 07:00

チュニジア生まれのイブン・ハルドゥーン。言わずと知れた、不朽の名著『歴史序説』の著者。ブルギバ広場の、時計塔とは逆の端に、銅像が建っています。『歴史序説』は歴史学者(東大寺管長でもあった)の森本公誠氏による名訳が岩波文庫に入っている・・・・と書いたところで調べたら、なんと、品切れ・・・・いくらなんでもひどいんじゃないかと思いますよ。岩波ブックサーチャーでもはっきり品切れと出ています。絶版かどうかは...
チュニジアの風景(5)ブルギバ通りの内務省ビル向かいにてお茶
- 2015/04/25
- 07:00

チュニス・ブルギバ通りのランドマークの時計塔が見えるカフェに座って新聞でも読んでみようか。朝ごはんの直後ですので、長い影が差しています。ん?なんだかいかつい黒服の人が多いような。実はここは内務省ビルの向かいなのです。右手に黒い門があって、金色で内務省と書いてありました。内務省ビル前は有刺鉄線が張ってあって通行人が近づきにくくしてある。新聞の一面トップは、「内務省爆破を計画した32名の過激派を拘束」...
チュニジアの風景(4)ブルギバ通りの眺望
- 2015/04/24
- 07:00

チュニスといえばブルギバ通り(広場)。2011年1月14日にベン・アリー政権を崩壊させた大規模デモも、ここに集まりました。「アラブの春」の導火線となった事件です。ブルギバ通りの端にある、ランドマークの時計塔。上から見るとこんな感じ。写真の中央部に写っているの無表情なビルが内務省。大規模デモはここを目指した。向かいは与党立憲民主連合(RCD)の本部でした。この大通り・広場を群衆が埋め尽くしたのですね。...
チュニジアの風景(3)スィーディー・ブーサイードはこんなところ
- 2015/04/23
- 07:00

昨日は、チュニス近郊スィーディー・ブーサイードへの行き帰りの電車の中の親子の写真だけを紹介しましたが、スィーディー・ブーサイードそのものの写真を載せていませんでしたね。日曜日に、ふと思い立って、チュニジアの一般人の休日の過ごし方を写真に撮りに行ったのでした。昼前に出かけて昼過ぎには帰ってきました。たいして時間はかかりません。チュニスのど真ん中のブルギバ広場の端から少し行ったところにあるチュニス・マ...
チュニジアの風景(2)スィーディー・ブーサイードの休日
- 2015/04/22
- 07:00

チュニジアの休日。チュニスの休日の過ごし方の定番は、近郊の景勝地スィーディー・ブーサイードへの遠足。地元の人たちと一緒に電車に揺られて行ってみた。混んでます。ユースフ君(3歳)くれました〜。もうあげないよ。あー全部取られるところだった。もう降りる。帰路は、ヌールちゃん(1歳)と。まだしゃべれません。...
チュニジアの風景(1)ザイトゥーナ・モスク
- 2015/04/21
- 07:00
『中東戦記』が少部数のみ増刷に
- 2015/04/20
- 07:00
ほぼ品切れで、店頭に残ったもののみになっていた『中東戦記 ポスト9.11時代への政治的ガイド (講談社選書メチエ)』が、600部という少部数で増刷が決まりました。4月27日には店頭に出回る予定です。中東戦記 ポスト9.11時代への政治的ガイド (講談社選書メチエ)邦訳で副題につけたように、中東の政治・社会を読み解くための、最高度の専門家の目を通した不滅の「ガイドブック」です。「ジル・ケペル『中東戦記』を、市場から...
今年の桜
- 2015/04/19
- 07:00

休日の先端研。うららかな陽気。気がついたら桜は散っていた。緑の枝が風にそよいでいる。気持ちがいい。実は動画も撮ってみました。鳥の鳴き声が入っています。大正時代からの建物と、現代建築が並存する先端研・生産研。左側は原広司設計。生産研の先生でもあったんですね。何か見覚えがあると思う人がいるかもしれません。原広司は京都駅ビルの設計者。時期もほぼ同じです。今年は3・4月に何をしていたのか思い出せない。おそ...
中東政策の「オバマ・ドクトリン」が詳細に明かされる
- 2015/04/18
- 08:00
週末の視聴。今週はこれを推奨。先週に出ていましたが、忙しいのでじっくり検討する時間がなかった。聞いてみると、やはり色々考えさせられた。Thomas L. Friedman, "Iran and the Obama Doctrine," The New York Tims, APRIL 5, 2015.4月5日にニューヨーク・タイムズのウェブサイトで公開された、オバマ大統領の中東政策をめぐる詳細なインタビュー。聞き手はトマス・フリードマン。46分もある。4月2日のイラン核開発問題で...
My lecture on the spontanuous mechanism of participation-mobilization of global jihadists
- 2015/04/17
- 07:00
A short lecture given to Yomiufi Shimbun last month was translated on The Japan News. The comment revolves around the mechanism behind the spontaneous proliferation of global jihadists in dis-contiguous pockets of disturbances."Radicals spontaneously join ISIL network." The Japan News, April 12, 2015.元になる日本語のインタビューはこれ。「【インタビュー】読売新聞3月25日付「解説スペシャル」欄でイ...
サウジの石油価格下落放置の究極の狙いは「需要の維持」とする説
- 2015/04/16
- 07:00
石油価格が低下傾向に入ってから10ヶ月ほど。米国のシェールオイルの生産の落ち込みが始まり、今年1月にはブレント指標で50ドル/1バレルを割り込んだが、サウジのイエメン介入が地政学リスクの認識を高めたせいなのか、4月14日には58ドルまで上がっている。しかし、昨年後半以来の石油価格低下を、サウジが止めようとしなかったこと、特に、OPECでの価格引き上げ策を積極的に拒否して下落を加速させたことについては、...
「イスラーム国」とフセイン政権残党のつながり『ワシントン・ポスト』紙
- 2015/04/15
- 07:00
「イスラーム国」のイラクの指導部にフセイン政権の関係者が入っているという『ワシントン・ポスト』紙の報道。よく言われている話で、『イスラーム国の衝撃』でも言及しておいたが、特に決定的な目新しい情報があるわけでもない。しかしアラビア語紙でもそのまま転載されていることが多い。話題になっているので、参考読み物としてポストしておきます。写真も付いているし。"The hidden hand behind the Islamic State militants?...
ジョナサン・リテルの『ホムスのノートブック』
- 2015/04/14
- 11:36

シリア内戦や「イスラーム国」、ジハード主義の運動についていい記事をよく載せている『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』のブログをたまに見ているが、ジョナサン・リテルの『ホムスのノートブック(Carnets de Homs)』が英訳されることを知った。英語版の序文が転載されている。Jonathan Littell, "What Happened in Homs," The New York Review of Books, March 18, 2015.フランス語版は2012年に出ている。Jonatha...
イエメン情勢を読み解く
- 2015/04/13
- 07:00

イエメンの問題についてここのところ詳細に紹介しているけれども、それはローカルな興味からだけでなく、サウジの動揺と湾岸産油国全体の動揺につながりかねないがゆえに日本にとって重要性を持つからだ。ワシントン・ポスト紙は、サウジの対イエメン空爆は3月26日の開始以来2週間で、見たところはかばかしい成果を上げておらず、人道問題や、過激派の活動する権力の空白が広がっていると、早速警鐘を乱打。"Yemen conflict’s ...
イエメン情勢の「最悪の最悪の」シナリオは
- 2015/04/12
- 08:00
サファー・アハマドのイエメンについてのドキュメンタリーについて昨日紹介したけれども、これを4月7日に放送した米公共放送局PBSは、イエメン情勢についての基礎情報や最新の分析を次々と放送したりウェブに上げている。元FBI捜査員で、9・11事件以前にイエメンでのアル=カーイダの活動を追いかけていたアリー・ソウファーンのコメント。ソウファーン・グループは、アル=カーイダとその関連組織や、「イスラーム国」への義...
イエメンのドキュメンタリーの行方
- 2015/04/11
- 09:01
おはようございます。本日も論文準備のため出勤です。寒いです。平日は大学事務やら、いろいろな依頼に応えたり断ったり引き受けると事務作業とか面会して打ち合わせとかこないだの講演の文字起こしを直せとかものすごい大量の雑務が積もっているのでほとんど仕事にならない。皆さん、何が重要なことか、ちょっと考えてください。それはともかく、先日、イエメン問題についていいドキュメンタリーがある、という紹介をしたところ、...
書評まとめ(3)『イスラーム国の衝撃』
- 2015/04/07
- 23:24

次の本の詰めが難航して長考に入り、ウェブからしばらく離れて文献読み込みにはまり込んだりしていまして、「ほぼ日」化宣言していたブログ更新も滞っていますが、いくつか『イスラーム国の衝撃』に大きめの書評が出るようになってきたので、紹介します。(1)『毎日新聞』2015年3月29日、《今週の本棚》「『聖戦』の広がりと変容」(評者 本村凌二(推薦)・岡真里・橋爪大三郎)『毎日新聞』の書評は、まず推薦者が紹介...
ジル・ケペル『中東戦記』を、市場からなくなる前にどうぞ
- 2015/04/04
- 07:00
このブログで紹介しようと思いつつ、自著(翻訳ですが)なので後回しにしてきたこの本。ジル・ケペル『中東戦記 ポスト9.11時代への政治的ガイド (講談社選書メチエ)』(池内恵訳・訳注、2011年)どうやら在庫僅少らしい。もし重版されないと、手に入らなくなりますので、お求めの場合はお早めに。最近売れているので店頭では品薄になって、出版社の在庫もほとんどないらしい。アマゾンの在庫は切れているようだし、ジュンク堂...
外務省の海外安全情報の読み方ーーリスクを測る・基礎編(付録:ケニア・ガリッサの危険度)
- 2015/04/03
- 07:00

シリアで人質に取られ殺害された二人の日本人の事件に際しては、「危険な地域になぜいった」「危険な地域に入ろうとする人を止める方法はないのか」といった問題が浮上しましたが、3月18日のチュニジア・チュニスのテロでは、比較的安全とされている地域に世界中の観光客と一緒にツアーで行ったら銃撃されて殺害された、という事態でしたので、「どこへ行ったら安全なのか」「どうやって危険を察知したらいいのか」という問題に...
『週刊エコノミスト』の読書日記(10)不寛容への寛容はあるのかーーキムリッカ『多文化時代の市民権』を読み直す
- 2015/04/02
- 07:00
『週刊エコノミスト』の読書日記の第10回が出ました。すでに3月30日(月)に発売されています。今回も、電子版には掲載されておりません。池内恵「不寛容への寛容はありうるか」『週刊エコノミスト』2015年4月7日号(3月30日発売)取り上げたのは、ウィル・キムリッカ『多文化時代の市民権 マイノリティの権利と自由主義』(角田猛之・山崎康仕・石山 文彦訳、晃洋書房、1998年)です。 自由主義的な社会の中で少数派や...
イエメン・奇跡の風景
- 2015/04/01
- 07:00
まったくブログに何か書く時間的余裕がありませんので、最近フェイスブック等でもよくお知らせしているイエメンについて。政治情勢さえああでなければ、イエメンは非常に美しいところなんですよね。よそでは見られない絶景の宝庫。それも自然・風土に人間が長い年月をかけて手を加えてできた、究極の文明の遺産。アラブ人の精神的な故地とも言えます。そんなイエメンの風景写真を、例えばこのようなウェブサイトからどうぞ。Colin ...